
日曜日に不愉快な本を読みました。
その本は、私が22歳の時からいろんな面で力を貸してくれる先輩が紹介してくれた本です。
しかしそれは私が未熟で、愚かで、欠落している事を気づかせてくれました。
私の年齢や立場になると叱ってくれる人もいなくなります。しかし本は私の心の構え次第でいつでも𠮟咤してくれます。
村上隆36歳まで日本でくすぶっていた芸術家です。コンビニの裏で弁当を貰ったり、梱包の段ボールを貰うほど金がなかった男です。
今では海外で高く評価されオークションで1億円の値をつけた作品もあります。
彼は作品性の高さだけではなく、欧米の芸術構造を徹底的に分析し、世界基準の戦略を立てました。
作品をブランド化する方法、プレゼンテーションの秘訣、才能を限界まで引き出す方法など一人でいろんな役割を果たしながら今の場所を手に入れました。
私の課題も見えてきました。この方は私より一つ上ですが会って話をお聞きしたいと思います
私は、心のどこかで一人の水墨画に生涯をかける男を世界で挑戦させる舞台をつくれればいい、全てを売り切ればいいと思っていました。
その程度の低い志に巻き込んでしまうところでした。
日本の頼るべき資産は技術で、欧米の頼るべき資産はアイデアと書かれています。その日本の特色をどう活かしていくのかを考えろと言われます。
絵は紙や布に絵の具を乗せた痕跡であり、痕跡自体に価値なんてありません。価値のないものに「人間の想像力をふくらませる」という価値が加えられているという事です。
芸術作品は自己満足であってはならない。価値観の違いを乗り越えてでも理解してもらうという客観性こそが大切だと力説されます。
価値観の違う人にも話しかけなければ未来は何も変わらないという点では会社でのリーダーシップで必要不可欠な事です。
人の出来ることを極めた者たちが人を越えたいとする願望のための形に作品を昇華させるにはそのシナリオや単なる日本語通訳でなく思想を伝える通訳が出来る人を探さねばならないと痛感しました。
彼は会社としてアーティストを育てるために試練や挫折を与えます。具体的に「だめなところを指摘する文章を構築してメールを送る」のだそうです。
そうするとやる気がなくなってきます。その時にいい仕事、やりがいのある案件を持っていきます。その時に改めて「自分を探し始める」のだそうです。
その時に改めて「自分へなぜ描くのか」を探し始めると言われます。
そして同氏はウソをいいません。なあなあで仕事をしないのです(部下を叱らない君たちはどうだろうか?)
まだまだ成長しなければならないと反省の一冊になりました。
世界は広いばい 笑
本日もご安全に。